2012年11月 6日

 生体認証方式の続きを書かせていただきます。

網膜認証

 目の奥の網膜の血管のパターンを利用する認証方式です。網膜も人ぞれぞれ違うようで、識別には適しているようですが、何にせよ、目の奥を観察しますので、まるで眼下の検査機のような装置で網膜を撮影してもらう必要があるため、なかなか機器が高価になり採用されている例は少ないようです。また、白内障などの目に障害を持たれている方、高血圧や糖尿病と言った欠陥に影響のある病気を持たれている方などは、パターンが変化しやすいようでうまく認証できないといった事があるようです。

虹彩認証

 目の、いわゆる黒目、の部分の模様を利用した認証です。こちらもほぼ全員違いがあるようで、認証には適しているようです。ちょっとしたCCDカメラがあれば実現できるので、コスト的にかなり有利な機器です。

 ただ日本人などの比較的目の細い人種?においては、まぶたが重なって虹彩が読み取れない、まつげが重なって読み取れないなどの問題があるようです(日本人向けに目の下半分のみを利用する虹彩認証機器などを開発している所もあるようです)。また、虹彩の認識機器(CCDカメラ=いわゆる小さなデジカメです)をかなり目に近づける必要があるため、使用するに当たっての抵抗感が若干強いという意見もあります。

 さらに、あくまでもCCDカメラでの映像判断になるので、虹彩を撮影した写真で認識されてしまうという問題があります。とはいっても虹彩まではっきり写るように撮影するのは本人許可なくしてあり得ないですし、仮に命を失ってしまった状態や、睡眠状態、昏睡状態などの場合には、虹彩そのものが正常時と大きく変化しているため同一とは認識されないそうなので、そう簡単には偽装することは難しいと言われています。

顔認証

 最近のデジカメなどにも搭載されている、顔識別機能に加え、顔の特徴点(目、鼻、耳、口などの位置情報を利用)を利用して認識します。カメラで撮影するという点では、上記の虹彩と変わりませんが、何せ顔を写せばいいので、非常に簡単にデータを取得する事ができます。

 しかし、ここまで読んでいただいた皆様はもう想像つくかと思いますが、まず写真と同じですので、別で撮影された顔でも認識してしまいます、虹彩と違い、普通に望遠レンズでパパラッチされた写真でも認識されてしまいますので、生体認証という意味ではちょっと利用は難しいようです。しかし最近では、3D写真(カメラ複数台で撮影)という方式をとる、また、まばたきなどの検出を行う事で、実際の生体(生きている本人かどうか)かどうか判断するという所まで技術は高くなっているようですので、まだこれからの技術かもしれません。

 ただし「あの人に似てますね」と飲み会で誰かに言われるように、似ている人は結構いるもので、実際の個人の特定精度が低く、完全に個人を認証するというのは難しいようです。ただし完全に特定できなくても似ている人を探すという用途では非常に便利で、最近の写真管理ソフトなどに顔認証で同じ顔の人を選ぶ機能などで使われています。また海外などでは、街中の防犯カメラの映像が、絶え間なくこの技術で解析されて、犯罪者などの検出を行っているとか、いないとか?そんな話もあります。

DNA認証

 これも犯罪捜査では使われている方法です。しかし、これまでご紹介してきたような、何かちょっと触るとか、なにかで撮影されるといった簡易な方式では不可能で、血液や唾液と言った物が必要となるため、ちょっとコンピュータの世界の認証には、採用されないような気がします。

 実はこのDNA方式は、完全に世界中でユニーク!と思われがちですが、一覧性の双子ちゃんは、まったく同じDNAのため、識別できなかったりします。

 ここまで、いろいろ書かせていただきましたが、それぞれいろいろ特徴や欠点があります。これからどんどんこのような認証方式が導入されてくる物と思いますが、利用するシステムに最適な認証方式を採用していただきたい物です。弊社では現在は、指紋認証を利用しておりますが、最近では静脈、虹彩、あたりのセンサーが手頃になってきましたので、これらの採用も現在検討しております。

 さて勝手に自分の感想ですが、究極の個人情報である生体、これからどんなように発展していくのか、楽しみでもあり、怖くもあります。